スヌートセットを水中で実際に使用し、その効果や撮影方法を確認する。
使用機材
・キヤノン:カメラEOS Kiss/X + ジリオン:ハウジングZAP-Kiss/X
・キヤノン:レンズEF-S 60mm F2.8 USM マクロ
・イノン:ストロボ S-2000
・イノン:スヌートセット for S-2000
カメラ設定
・マニュアル(F8固定)
・ISO200
・ホワイトバランス:太陽光
テスト画像データ
・被写体スパイダーマン人形の顔のサイズは直径2cmの1円玉ほどです。
まずは、照射角の広い順に画像データを添付します。(F8、1/200、ISO200、WB太陽光)
被写体までの距離は、ポート先端から約20cm、ストロボ先端から約15cm。
次は、シャッタースピードを変えての青抜き~黒抜きまでの撮影データです。
全て、ラバーフード52(ロング)+スヌートチューブ10にて撮影。絞りF8固定。
青抜きにすると、スヌートの意味があまり感じられませんので、やはり黒抜きで被写体の一部を浮き上がらせるように撮影するのがいいと思います。
では、次も同じようなデータを添付します。
次は照射角の画像比較です。全て、ラバーフード52(ロング)+スヌートチューブ10にて撮影。絞りF8固定。
上下と左右の照射角が異なることから、1枚目のように平面を撮影すると帯状になっています。2枚目はS-2000に拡散板をセットして、スヌート10をつけて撮影すると、フラットになりましたが、特に接写ではそうする意味がないかと思います。
3 枚目はストロボを横にして撮影し、4 枚目はストロボを縦にして撮影しました。この写真ではなんとも言えませんが、被写体によってはこの横長の照射角を利用すれば変わった作品が撮れる可能性もありそうです。
では最後に、ストロボを真上から当てたものと、真下から当てたものです。
まとめ
実際に使ってみた結論から言うと、「とてもおもしろい!」です。そして、「とても難しい!」です。特に一番照射角を狭くした組合せでは、被写体からストロボを離して撮影すると、少しの照準のズレで、思ったところにストロボ光が当たらないことが多々ありました。ということで、最後の 2 枚の画像は、スヌートチューブの先端から被写体までの距離を 2cm ぐらいまで近づけて撮影しました。
ですが、その難しさや、ライティングの幅が広がることによって、同じ被写体でも様々なパターンでの撮影を試してみたくなり、狙ったところに当たるとなんだかガッツポーズをしたくなります。
今回は、1 灯での撮影になりましたが、スヌートを 2 灯組み合わせて使用するとどんな撮影ができるのかというのも興味がわきます。また、広角レンズなどでの撮影も試してみたいところですが、そういった撮影は実際のフィールドで撮影されている皆様にお任せしたいと思います♪
ちなみに今回私は全てマルチパターン測光で撮影しましたが、イノンさんの HP によると、「 スポット照明効果で S-2000 ストロボの S-TTL 自動調光機能を使う場合、カメラ側も中央スポット測光に設定して撮影することをお勧めします。平均測光やマルチパターン測光のままですと、中央部のみ白く飛んだ写真になってしまうことが
あります。撮影状況によっては S-TTL 自動設定によって適正露出が得られない場合があります。その際はマニュアル調光にてご使用ください 。」 と注意書きがありますので、その他注意事項も含めてイノン HP をご確認ください。
最後に、このスヌートセットを D-2000 や Z-240、他社のストロボにつけることはできません。もちろん工夫したりすれば可能かもしれませんが、基本的には NG です。唯一 S&S「YS-17」はラバーフードがゆるゆるですが、セットできそうな感じでした。ただし、TTL が効くかどうかやその効果があるのかどうかはテストしておりませんのでご了承くださいませ。
*海での作例はイノンホームページに紹介されておりますので、ご参照ください。